KAKULOG

“きっかけ作りの専門家” がお届けする、 心のことや、身体のこと。 「自分を知ることが人生を豊かにする」 を伝えるために活動しています。 慢性疼痛や生活動作/パフォーマンス改善のヒントが、 このブログで見つかりますように。 自分の核をぶらさずに 確実にヒントになる情報を 書きたいように書く そんなKAKULOG(カクログ)です。

【BBC】銃槍と内臓反射

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こんにちは、木村美穂(@mihoo176)です。
「ブログでの発信にひとつシリーズがあったら面白いな…」
ということで、はじめてみます。

 

 

 

 

BBCシリーズについて


運動療法から心と身体のつながりを感じて、自分自身をもっと好きになる、
もっと人生をきらきら豊かにしてもらうきっかけを提供したい。
そう思って活動をしています。

わたしの思考をまとめた記事はこちら▼

www.cohplus.com

 
発信するにあたり多くの文献や書籍、人たちに出会い「心と身体のコミュニケーション」を知ってほしい。の想いをシリーズ化したものが、こちら。

Brain-Body Communication 

略してBBCです。w


Mindにしようか非常に迷ったんです。
情動を感じているのは腸であるという考えもありますからね。
鶏が先か卵が先かの話で、結果お互いに影響し合っているということで
より覚えやすくネーミングした次第です。

 

様々な資料や見聞、経験を交えて考察するシリーズなので、個人的な解釈が多少なりとも含まれてしまうことをご了承ください。

今回メインで参考にしている本がこちら▼ 

 

内臓と脳(情動)の関わり

近頃は、さまざまな身体の不調などの原因を
説明することが難しいものも多くなってきたことは、
みなさんも肌で感じているのではないでしょうか?

ひとつの器官や遺伝子の異常が要因となり、
症状を引き起こしていると説明することは
ナンセンスだと言われる時代になってきています。

そこで今回注目したいのが、
腸(腸内の微生物)と脳がいかに密に連絡をとりあっているかという点です。
※脳というのは、ここではストレスや情動との関わりのことを示しています。

近年では、“脳腸障害(brain-gut disorders)”と言われる疾患も多くなりました。
どんなものがあるか一部ご紹介しておきます。

慢性疼痛
過敏性腸症候群IBS
うつ病
不安障害
神経変性疾患


消化管(消化器系)と脳(神経系)のつながりは
人体の中でも複雑かつ重要なシステムです。
私たちの身体全体の健康を理解するために必須の要素であり、無視はできません。

関わっているのはホルモンや腸内細菌、免疫細胞などなど…
それらが体内で情報のやりとりをしていることで私たちの「健康」に
貢献してくれているシステムがいっぱいあるということですね。
幸せホルモンであるセロトニンの95%は腸内に貯蔵されていたりするわけです。

 

腸と脳の相関する関係性

 

この図を見てもらうとわかりやすいです。

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内臓刺激(gut sensation )…腸内で生成された豊かな感覚情報
▶︎例:「食べ物が入ってきたよー」という情報
内臓反応(gut reaction )…機能の調整を指示するシグナルを腸に送り返す
▶︎例:「咀嚼をやめて消化の準備にかかってねー」という指示
内臓感覚(gut feeling)…内臓刺激が脳で処理されたあとの感覚
▶︎例:食べ物が入った=お腹がいっぱいになってきた という感覚

 

このように、心と身体の繋がりというものは神話ではなく、
脳腸相関という生物学的事実であるということが理解できます。

 

情動が与える腸への影響

では情動がどのように腸(腸内細菌)に影響を与えているのかというと。
いま明らかになっている結論からいうとこんな感じ。

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決してネガティブな感情だけが腸の活動に影響を与えるわけではないのですが、
自律神経との関係が深いのは一目瞭然ですね。
自律神経支配については別の機会にまとめるとします。

そんな事実を観察した人の話を紹介するのが、
タイトルにもある「銃槍と内臓反射」のお話です。


銃槍で空いてしまった胃の穴を観察する

 

 1822年に軍医であったウィリアム・ボーモントは、
ある初夏に毛皮猟師がマスケット銃に打たれてしまった現場へ向かう。

到着したころには腹部にこぶし一つ分の穴が空き、
胃には人差し指ほどの穴が空いているいるのも見えたそうな。


ボーモントの手腕により毛皮猟師は一命を取り止め、
やがてボーモントの住込み雑役夫として一緒に暮らし始めます。 
ですが胃の穴は閉じることができず、
猟師は胃ろうを抱えたまま一生を過ごすしていた猟師さん。
彼らは絶妙なコンビとして医学に貢献をしていくことになります。

ボーモント医師は猟師さんの協力を得て、
リアルタイムで胃の内容物が消化されていく過程を観察しはじめました。

これは決して簡単なことではないし、
猟師さんにとっても気分のいいものではありません。
時にはイライラしたり、気持ちが動転することもありました。

ですがその時に観察できたことは、
情動が胃の活動を遅らせているということでした。
つまり、怒りが消化を遅らせている、と。

その後情動は胃だけではなく消化器官全体へ
影響を及ぼすことが明らかになっていますが、
その情動の変化は当事者自身に関係することが
身体への変化に影響を及ぼすということがわかっています。

つまり、私たちが日々感じている情動と
特定の身体が結びつくよう脳は固定配線されているということ。
そのため情動に変化がでると、固定配線を通じて内臓反応が導かれる。

時にはその情動の感じ方を解明するには幼少期にまでさかのぼる必要があり、
改めて、人間の持つ感情と身体の関係性がいかに複雑なのかが理解できます。

 

内臓マニピュレーションの紹介

決して内臓マニピュレーションの回し者でもなんでもないですがw
内臓反射を利用した徒手療法も存在し、効果をあげているものも多くあります。
興味がある方へ読んでほしいオススメの書籍をご紹介。

 

5ミニッツオステオパシー

Millicent King Channell,David C. Mason 医道の日本社 2014-05-01
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by ヨメレバ
体からのシグナル―体と心が発する信号を正しく理解して最高の健康を手に

ジャン・ピエール・バラル 科学新聞社出版局 2011-01
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まとめ


対症療法がまったく効果のないものだとは言いません。
ですが、身体にでている症状には多くの要因が絡み合い、
「これさえやっておけば大丈夫」なんてものは結局のところない…ってことです。

 

Point

・腸と腸内細菌そして脳は密接に連絡をとりあっている
・神経系と消化系の連結は神話ではない
・怒りや緊張が消化官の活動を抑制する
・腸内微生物の多様性が神経発達障害神経変性疾患に深い関係をもっている

 

 

今後はこのシリーズで、脳の解剖やより具体的な内臓感覚とその反応についてなどなど、共有していきたいと思いますので興味がある方はお付き合いくださいね。



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