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【ゴロゴロするだけでごきげんになるボディワーク】

地味トレのすすめ

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こんにちは!木村美穂(@mihoo176)です!
パーソナルセッションをしていて、それはそれはよく聞くセリフが

「これ…地味にきついですね…!」

ご存知のかたもいらっしゃると思いますが、私が行うセッションの多くは自重で行うエクササイズです。
身体を機能的に、そして自由自在に動かしてもらうためにプログラムを組んでいます。


決してそれはダイナミックな動きばかりではないし、
ほとんどが今まで意識したことないような場所や動きだったりするので
それを体感してもらえると、「地味にきつい」たる表現になってくるのだろうと思います。

(個人的には“地味”だとは感じていないのですが)
なぜ私がそこまで「地味トレ」に情熱を燃やすのか、説明したいと思います。

 

神経筋アプローチ 

まずはじめに土台として話しておかなければいけないのは
処方しているエクササイズの目的が神経可塑性を狙ったものだということです。


筋肥大や筋破壊ではなく、神経細胞の発火促通や抑制、さらには脳内シナプスの回路を再構築していくことが大きなバックグラウンドとして存在しています。
神経可塑性は、さまざまな脳神経疾患の後遺症改善などにも期待され研究されている分野です。

過去記事でも触れているので、ご一読ください。

 

www.cohplus.com

 

「難しい」と感じる動きをやる意味

セッションの中で自分の身体をいかに自由に動かすかについてエクササイズを通じていろんな刺激のインプットとアウトプットを繰り返しているということです。

中にはセッション終わりに疲労感(筋肉痛とかじゃない)を感じる方も。
そしてもちろんその疲労感の背景には“エクササイズが難しく感じている”という理由が存在していることが多いです。
それだけではなく、

“どう動かしていいかわからない”
“どうやって感じたらいいかわからない”
“頭のなかがごっちゃになる”

などなど…。

こうして並べてみると一見ネガティブな感想に思えますが、
実はこの混乱」こそが神経可塑性には必要不可欠であり、狙っている反応です。

簡単に感じることは、日々の生活で習慣化されている、
自分自身が慣れ親しんだ身体の使い方。
いわば普段発火することができている脳内の神経細胞が反応すればよいので、
“簡単”に感じるわけです。

誰しもが初めて挑戦することや久しぶりにやってみたことにもどかしさや
混乱、フラストレーションを感じるのは自然なこと。
しかしその難しさやモヤモヤを感じている瞬間こそが、今までお休みしていた脳内神経細胞が刺激を受け、活動し始めた証拠です。

難しさを感じることが多ければ多いほど、
自分の身体は決まった動きにしか親しみを感じていない状態だと言えるでしょう。

私たち自身の選択肢を増やすためにも、あえてチャレンジしていくことで、
なんかよくわかんないけど身体変わった』を感じ、ついには
これやると身体楽だからやろう』が無意識におこるようになってきます。

 

「見つけること」をする意味

私はよく、セッション中に

「あなたの〇〇がどこにあるか見つけてください」

ってなことを伝えます。
見つける=感じてもらう、というプロセスで
決して力を入れてもらうわけでもなく、ただ自分の感覚を駆使して
いま空間の中で自分の身体はどこに位置しているのかを知ることが目的です。

人間の脳と身体(心)は本当に不思議で、
外側から、そして内側から感覚入力をすることでニューロンの発火が起こり、
筋肉への神経促通が起こります。それこそがアクティベーションの第一歩であり、
身体を自由自在に操るために必要なことです。
だから、リハビリなんかにも使えるんですよ〜!
筋肉の収縮がうまく出せない状況だったとしても、
感覚刺激を通じて促通することができますからね。面白いですね〜。

「感覚刺激」の意味

ところで感覚って、なんでしょうか?
わかりやすいところでいくと、五感がありますよね。

視覚
聴覚
嗅覚
触覚
味覚

これらはもっと細分化されていますが、今日はそこではなく、
これらの刺激を「外から感じる」のか「中から感じる」のか
にフォーカスしましょう。

例えば、先ほどの見つける作業を例にとってみます。
自分の“踵”を見つけるということにチャレンジするとしましょう。

目を開けて、

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というのはまた違うので、目は瞑ります。

地面や壁に足の裏をついた状態で、踵を見つける時に私たちは
1、触れているところの感覚
2、イメージの中での位置感覚

と大きくわけるとこのようなプロセスを経て自分の踵というものを認識します。

1は、床の温度や質感、肌で触れて感じること。
2は、肌で感じたフィードバックを通して、自分がどこでそれを感じているのかといういわばボディイメージです。

どちらの感じ方も私たちの「動き」を考えた時に必要なプロセスであり、
普段は無意識に情報のやりとりがなされています。
そこにあえて意識を集中することで、より鮮明で正確な身体に対してのイメージ(マッピング)を描けるようにしていくことを可能にします。

心理的な面から考えると、一概にこれだけが外的・内的感覚とは言えませんので、
ひとつの側面としてお役立てください。

そしてこれらの感覚を感じれるようにしていくために、あることをするのです。

 

小さくて少ない動き

神経可塑性を促すために非常に大事なことは、
自分の身体に何が起こっているのか、変化を感じること。
そして楽しむことです。
さて、ここからがみんなが「地味」だと思う真髄です。
 

ゆっくり小さく動いてください

気持ちはよくわかります。だいたいの場合、エクササイズをする時に
何が出来た・出来ないで完結してしまいますよね。

例えば、クラムシェルエクササイズなんかでよくあることですが、
膝がひらけば開くほど“優秀”だと思ってませんか?
回数こなせば、いいんでしょうか?

 

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ですが神経可塑性の観点でいえば、それはNOです。

 

それはなんでなのか?
ウェーバーの法則が、わかりやすい答えです。

ちなみにいろいろ調べていたら、こんなエッセイ記事があったのでお時間あれば是非。

www.ssu.ac.jp

ざっくり言うとですよ。
雑踏の中を思いうかべてみましょう。


渋谷のスクランブル交差点、駅のホーム、賑やかなレストラン…
そこで人と会話をすることや、周囲の変化に気がつくことって
どれほど簡単ですか?
さらには香りや自分の歩き方、立ち方、音楽を聴くことに、
どれくらい集中できますか?

 

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人間は、大きくてたくさんの刺激の中にいると、
その中で起きた小さくてささいな刺激に気がつくことができない、そんなことをこの法則が教えてくれます。

それは感覚として感じることができる重さも一緒です。
例えば、10kgのバックパックを背負っていたとしましょう。
そこに1gのハエが止まったとて私たちは気がつかないし、10gのタオルを乗せられたところで変化を感じることができないのです。
1ℓの水を積まれれば、感じるかもしれませんね。
つまり、こういうことです。

100gの錘を手に乗せて、少しずつ錘を重くして110gになった時に初めて「重くなった」と感じる人は、初めに200gの錘を手に乗せた場合は、これが220gにならないと「重くなった」とは感じない。つまり、210gになった時や215gになった時も、200gの時との違いを感じ取れないのである。

 

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エクササイズに置き換えると、大きく速く動かしてしまえばしまうほど、
身体に起きる小さな変化は感じることができないのです。
些細なことに気を止めることなく、ずかずかと身体を動かすと
感じるために不必要な負荷をかけなければいけなくなったり、
やたらに「動作」をすることに集中してしまい、
それがどのように行われているのかを見失ってしまうのです。

目的が動作を遂行することにシフトした瞬間、私たちの身体は
なんとかしてそれを達成しようと働きます。
自分が知っている動きで、使える場所を使って。

これでは自分の持つ神経システムに新しい道筋をつくることができずに、
いつまでも以前の自分のまま。

ですから私は、変化を感じるためにも
小さな動きで、ゆっくり動かしながら自分がどこをどう使っているのか感じてもらうことを推奨しています。

Brain Theraphyをうたう様々な手法を編み出した偉人たちはみな、
LESS IS MORE(少ないは、もっと)だと教えてくれています。

 

動かした後の反応を確認してください

筋肉痛って、みなさん一度は経験したことがあるのではと思いますが、
身体にはどんな変化が起こっているのでしょうか?

従来までは、微細な筋損傷だと考えられていましたが、
最近ではそうとも限らないぞという考えもあります。
そもそも浅層の皮膚・筋膜の滑走不全が原因にあり、エクササイズなどにより
それらの滑走が生じる際に発生する痛みなのでは?と提唱する人もいます。

深層の膜を1センチ伸ばすには、相当な力が必要(200キロくらい)だと言われているが故、浅層の動きと考えるのがうなずけるのではないでしょうか?

滑走自体をスムーズにすることができれば、だんだんと受け入れられる刺激量もキャパが増えるため、反応としてでるものも徐々に少なくなっていくのかも…
と考えがまとまってきています。

Skinstretch®︎の効果のひとつに筋肉痛の緩和がありますが、
これらのことを踏まえると、浅筋膜を整えることで起こり得るプラスの変化なんだと思います。

スキンストレッチ に関しての考察はこちら▼ 

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変化に気づき、楽しんでください

最後に、自分自身に起こった変化がなんであれ(良いことだけとは限らないので)
楽しむことが自由な心と身体を手にする最大の秘訣です。

面白い授業は頭に入ってくるのと一緒です
興味があるものは抵抗なく受け入れられるのと一緒です

自分の心と身体に興味をもって、日々起こる変化に気づける余裕をつくる。
そしてそれを楽しめるようになってくれば、あなたの人生はより幸せで豊かになる。
私自身がそうだったように、もっとそんな人が増えれば良いという思いで
普段わたしは「地味トレ」を処方しているのです。

なにかのヒントになったかな?ぜひに、みなさんの幸せの役にたちますように。

 

将来は、これを前面にコンセプトを抱えて
ひとつの箱を持ちたいですなぁ〜。

今日も精進です!

 

過去LOG▼

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